スパーキングレディーカップ プレイバック
2015年 第19回 優勝馬
トロワボヌール
牝馬限定ダートグレードで3勝を挙げたトロワボヌールにとって殊勲の星といえるのが、2015年のこのレース。前年のJBCレディスクラシック(JpnI・盛岡)を含め牝馬ダートグレード4勝を挙げていた女王サンビスタに土をつけたのだ。同馬はその年のチャンピオンズカップ(GI)を牝馬として初めて制し(ジャパンカップダートGI時代を含む)、トロワボヌールの評価も高まることとなった。なおトロワボヌールは16年のクイーン賞(JpnIII)1着を最後に繁殖入りし、初仔の2歳がJRAに入厩している。
2016年 第20回 優勝馬
ホワイトフーガ
川崎競馬で3度目のJBC開催となった2016年、ホワイトフーガはスパーキングレディーカップ(JpnIII)、JBCレディスクラシック(JpnI)と、川崎1600mの2レースとも勝利。3歳時には関東オークス(JpnII)も制しており、ダートグレード7勝のうち3勝を川崎コースで挙げる相性のよさをみせた。
2017年 第21回 優勝馬
アンジュデジール
ホワイトフーガが川崎で唯一、敗戦を喫したのが2017年のスパーキングレディーカップ(JpnIII)。そのレースでダートグレード初制覇を成し遂げたのがアンジュデジールだった。中央交流となった1998年以降、3頭目の3歳馬による勝利。芝では未勝利戦を勝ったのみだが、3歳4月にはじめてダートを使われたことが転機に。2018年にJBCレディスクラシック(JpnI・JRA京都)を勝ち、さらなる活躍が期待された矢先、2019年の東海ステークス(GII)後に左前脚を骨折し繁殖入りとなった。
2018年 第22回 優勝馬
リエノテソーロ
2015~2017年の勝ち馬はおよそ4歳春以降、ダートに専念し実績を重ねたが、2018年のリエノテソーロはやや異色。3歳春までに全日本2歳優駿(JpnI)1着、NHKマイルカップ(GI)2着とダート・芝で一流の成績を残し、4歳で臨んだ2018年のこのレースは、芝重賞を使われてきてのダート替わり。その後もダートと芝に出走し二刀流の活躍を見せた。
2019年 第23回 優勝馬
ファッショニスタ
2019年の勝ち馬ファッショニスタは、ダートのみを使われての叩き上げ。初のダートグレード挑戦となった2018年のJBCレディスクラシック(JpnI・JRA京都)で、アンジュデジールからコンマ1秒差の3着と気を吐くと、このレースでは1番人気にこたえダートグレード初制覇。その後も牝馬限定ダートグレードで好勝負を続けており、もし今年も出走があれば、2009~2011年のラヴェリータ以来となる連覇が期待される。
(文/栗田勇人)